"「AGRIST Ai」の開発ではMicrosoft AzureとCopilotを活用し、大規模農業データの高速・高精度分析で収量予測の精度を向上させました。加えてAzure Machine Learningにより、モデル学習からデプロイまでを自動化し、常に高精度を維持する仕組みを構築。DXの可能性が大きい農業分野で、今後も最新技術を駆使し、持続的で効率的な農業を実現していきます。"  - VPoEエンジニア統括最高責任者 清水 秀樹 

イノベーションチャレンジ

AGRISTは、日本のアグリテックスタートアップとして、ハウス栽培農家が直面する重大な課題である予測不可能な作物収量と市場価格の解決に取り組みました。日本の農業従事者の平均年齢は約67歳と高齢化が進み、労働力の減少により、生産や販売の不確実性が農業経営の安定性と収益性を脅かしています。

AIを搭載した収穫ロボットやスマート農業パッケージなど、AGRISTの革新的なソリューションは、すでに農業における継続的な課題のいくつかを軽減するのに役立っており、収量予測と市場状況にインテリジェントな解決策を導入する新たな機会を見出しました。従来の方法では、農家は天候や市場の変動にさらされ、生産計画や販売戦略の最適化、収益の安定化が困難でした。

この課題に対する実用的なソリューションを実現するため、AGRISTはMicrosoft AI Co-Innovation Lab KOBEと連携し、AIの専門知識とMicrosoftのテクノロジーおよびエンジニアリング支援を活用し、開発の加速を図りました。

スプリント開発

Microsoft AI Co-Innovation Labのエンジニアと緊密に連携しながら、AGRISTはAzure Machine Learning Studioを活用して高度な予測モデル「AGRIST Ai」を開発しました。このソリューションは、環境センサーや収穫記録から得られた5万件以上のデータポイントを整理・分析し、高精度な収量予測を実現しています。

さらに、機械学習運用(MLOps)システムにより、モデルの更新・再学習・最適化が継続的に行われ、予測の柔軟性と有効性が維持されています。Microsoft AI Co-Innovation Labチームの支援により、AGRISTはモデルの再学習および更新が可能なシステムを構築し、AIが農業を安定的かつ持続的に支援できる環境を実現しました。

ソリューションインパクト

2025年2月にAGRIST Aiを導入したことで、以下のような定量的なビジネス成果が得られました。

  • 生産と販売の最適化により、収穫ごとの収益が28.6%以上増加
  • 正確な収量予測により、経営判断の質が向上し、リスクが軽減
  • 経験の浅い農家でも、熟練農家の1.5倍の収量を達成。AIによる洞察が参入障壁を下げ、農業の可能性を広げていることを示しています

AGRISTはAI Co-Innovation Labとの連携を通じて、技術力の向上だけでなく、持続可能かつ拡張性のあるビジネス価値を創出しました。文化的・経済的な不確実性に直面する農家に対し、より安定した収益性と成長機会を提供する支援を実現しています

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